緑を愛(め)で、意思(石)を積み、庭に暮らす 建築:五蔵舎 岩手県二戸市 上戸様邸

【岩手県二戸市 上戸様邸】

岩手県二戸市 新築なさったばかりお住まいです。

3月上旬、下見に伺った時の状況です。いつもの年より雪が多いということでした。
広大な敷地は、お車のフロント前方にある大きな木までつながっております。
庭の作り手としては、これだけの敷地があったらもう少し後方に下げて建てられたらとも、
思いましたが。

▲お住まいは傾斜地に建てられ、隣地との境界部分は切土されており土止が必要でした。また、無機質なコンクリートの擁壁をかくしたいとの要望もありました。
▲春一番の工事ということで、除雪も行い作業を進めましたが、相当気温が下がるらしく、地面の上は凍結している状態でした。

樹木がまだ芽吹かない完成まじかの景です。
隣地との高さ(1,3m)のある境界には鳥海石で土留めの石積を行っております。
コンクリート擁壁(0,7m)も薄めの鳥海石で同様に組んであります。

▲樹木が芽吹いた季節の風景です。

後方の大きな木(ケヤキ)も借景となって、奥行きを感じさせてくれますね。
コンクリート舗装にはランダムな文様をつけ、 玉竜の目地でアクセントをつけてあります。

▲この部分がプライベートゾーンに変わります。 段差があり高さが変わります。さらにその後方がごらんのような傾斜地です。
▲リビングからのテラス・丸柱の立ってあるところは お茶室となっております。どんな景色に変わるのでしょうか。土壌の状態は非常によく、すべての樹木の植栽に使用させてもらいました。
▲正面も石積で土止めをし高さを確保しています。

これらの鳥海石は長年取引のある、川越工業(株)秋田県にかほ市から納入運搬されたものです。
芽吹きがまだなので、ちょっとさみしいですが、プライベートゾーンを樹木たちがグリーンなカーテンをつくってくれるでしょう。

▲新緑の景

後方の大ケヤキが存在感がありますね。


▲前方よりのお茶室前の景。株立ちの樹木はトネリコ
▲後方借景には邸内にある、樹齢300百年ともいわれるモミジの巨木です。

板戸はお茶室の躙り口で、男鹿石で制作したオリジナルの灯り灯ろうも設置しています。

▲リビングへつながるテラス

お茶室前は、飛び石に杉苔。
樹木は左からミツバツツジ、おおいかぶさっているのはツリバナ、右はシャラ。

▲新緑のテラスからの景

中央の花鉢もアレンジしてあげました。灯り灯ろうの配線が気になりますね。

▲邸内にある、樹齢300百年ともいわれるモミジの巨木です。
▲お住まい全景

手前のモミジの巨木と後方のケヤキたちもロケーションとなります。

▲雪国に暮らすものほど、春を待つ思いが強い、花や土をいじりたいと。

モミジの枝葉が上からかぶさって、「庭の番人」の役目を果たしているようですね。

▲玄関とカーポートにつながる通路

後方のケヤキも見事にお住まいをグレードアップしてくれていますね。
右手前はカツラの株立ち。

▲芝生の広場の後方は傾斜を利用して、園路を配し、四季の移ろいを感じられる野草や緑陰を楽しめる樹木を配しています。
▲芝生広場&園路後植栽全景

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